先日の家具イベントで不思議な光景に出会いました。
お客様にとって家具選びには当然ながら予算に加えデザインや
カラーそしてサイズ等々で基準が有りますが、特に大きな比重
を占めるのが価格です。
でも、その中で譲れるものと譲れないものが必ず有るはずです。
その光景とは、当初見つけたのはデザインがやや和風調で、
テーブル天板が自然の木の風合いののた仕上げで有ることと
サイズも幅が180cmで6人掛けそしてカラーは落ち着いた黒み
がかった古典調で、探していた理想的なダイニングだった様です。
しかし、価格が予算以上に高く「これは本当に気に入ったけど、
ちょっと無理ね」と一旦はご夫婦で諦めたようです。
その後、色々なブースを回り物色した後、私の担当のブースに来ら
れて出会いました。
私はお客様のご希望が私が担当している商品と合致すると考え精一杯
納得が得られるまで説明した時、「これはさっきのを見てなかったら
きっと買ってたでしょうね」と言うのです。
見栄えも似ていて納得できる範囲、価格も予算内だったからです。
でも、決めきれないのです。
「さっきのが忘れられないの」と仰るのです。
伺うと、倍近い価格です。
私は言いました。「お客様、ダイニングは毎日使うもので一生の付き合い
になるかも知れません。好きな人と一緒にいたいのと同じで後悔しなで欲
しいです」と。
その後、ご夫婦は価格は予算以上に高価でしたが「憧れを手にしました」
購入後、わざわざ私の元に来て下さり笑顔で「本当にありがとう」と言って
下さいました。
喜んでいただけたことは営業冥利に尽きます。
でも私は、担当の商品が売れなかったことには商売が下手でした。